Human Computer Interaction
フローチャートの認識・整形・編集システムの構築
処理の流れを表すのにフローチャート(流れ図)がよく用いられる。 これらをコンピュータ上で記述するアプリケーションでは、 一般的に、アイコンから目的のフローチャート記号を選択して、 描画領域にマウスドラックすることによって記号を配置し、 さらにマウスで、それらの位置や大きさの補正を行うことで、 フローチャート図を記述している。 このようなシステムでは、アイコンと描画領域間のマウス移動が増え、 さらに修正作業も煩雑となるため、作成に時間がかかる。 そこで、本研究では、ペンコンピュータを使って、 手書きで書かれたフローチャート記号を即時に認識して、 整形表示する手法を開発している。 具体的には、筆記したストロークが閉ループを構成した際に、 ストロークを画像として表現した後、 SVM(Support Vector Machine)と呼ばれる識別器によって認識・出力を行う。 なお、出力の際には、いくつかの認識候補記号を表示し、 ユーザーが意図しない記号に認識された場合には、 候補から正解記号を選択することもできるようにしている。 また、ペンによって、各種整形処理を行えるようにした。
【発表論文】
Hidetoshi Miyao and Rei Maruyama, "On-line handwritten flowchart recognition, beautification, and editing system,"
Proc. of the 13th International Conference on Frontiers in Handwriting Recognitions(ICFHR2012), pp.83-88, 2012.
複数台のKinectを用いたハンドポインティング
パソコン画面を液晶プロジェクタによってスクリーンに投影しながら、 プレゼンテーションを行う場合、その投影画面を指し棒やレーザーポインタなどを 用いてポイントする操作がよく行われる。 しかし、何か物を持ちながら説明する場合、パソコン操作の際に それらが邪魔になることがある。 そこで、本研究では、手に何も持たず、指先だけで画面をポイントできる ハンドポインティングシステムの開発を考えた。 ここでは、物体までの距離・画像データ・人の骨格情報を同時に取得できる Kinectセンサーを用いて、ユーザーの肘・手首・指先の位置を検出することにより、 仮想スクリーン上にポインタを表示できるシステムを開発した。 また、複数台のKinectを用いて、ポイント位置の精度向上も実現している。
【発表論文】
山嵜康平,宮尾秀俊,丸山稔, "Kinectを用いた両手による画面指示システムの開発,"
電子情報通信学会信越支部大会, 10D-1, p.173, 2013.